このページは次のような方におすすめです
  • 風俗営業1号許可について知りたい方
  • キャバクラやホストクラブで働いている方
  • キャバクラやホストクラブの開業を考えている方

※以下の内容は一般的なものです。地域や時期により変わることがありますので、必ず最新の情報をご確認ください

風俗営業を始めるには、法律に従って適切な許可を取得することが不可欠です。特に、風俗営業許可1号は、接待を伴う飲食店、つまり人と人との接触が伴うサービスを提供する事業にとって必要不可欠な許可です。この許可を得るためには、風営法に基づく一連の手続きを理解し、正確に実行する必要があります。

しかし、多くの事業者が直面するのは、申請プロセスの複雑さと、必要な書類の多さです。どの書類を準備し、どのように申請を進めれば良いのか、その答えをこの記事で解説します。

このページでは、風俗営業許可1号の申請から取得までのプロセスを網羅的にカバーし、事業者が直面するであろう疑問や不安を解消することを目的としています。行政書士の専門的な視点から、申請プロセスの各ステップを明確にし、事業者の方がスムーズに許可を取得できるようにサポートします。

風俗営業許可1号の取得は、お店の成功への第一歩です。このページを通じて、その第一歩を確実なものにしましょう。許可取得の道のりは決して簡単ではありませんが、正しい知識と準備があれば、そのプロセスを乗り越えることができます。この記事が、風俗営業許可1号を目指すみなさまにとって、役立つ情報源となることを願っています。

風俗営業許可とは

風俗営業許可とは、日本の法律である「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」いわゆる風営法に基づき、風俗営業を行うために必要な許可のことです。この許可は、風俗営業を行う場所や業種に応じて、いくつかの種類に分けられていますが、その中でもお問い合わせの多いのが1許可です。

風俗営業許可全般についてはこちらで確認してください。

風俗営業1号とは?

1号許可は、風俗営業の中でもキャバクラやホストクラブ、料亭など、従業員がお客様の接待をする形でサービスを提供する業種に対して必要とされる許可です。これらの業種は、風営法により特に規制が強化されており、許可を得るための要件も厳格です。

風俗営業1号の要件

1号許可を受けてお店を開こうとする方は、風俗営業許可の申請をする前に、次の要件を確認しましょう。

  1. 場所
  2. 設備

このページではできるだけ簡単に解説していきます。順番に見ていきましょう。

人の要件とは

人的要件とか欠格事由と言いますが、お店のオーナーや責任者の条件のことです。
風俗営業許可の申請には申請者と管理者が出てきます。

申請者 店のオーナー、法人であれば代表者と役員
管理者 店舗責任者、申請者と同一でも可

これらの方々が次のいずれかに該当する場合は許可を受けることはできません。

  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 1年以上の懲役若しくは禁固の刑に処せられ、5年を経過しない者
  • 風営法、刑法(わいせつ)、売春防止法などの違反により1年未満の懲役若しくは罰金の刑に処せられ、5年を経過しない者
  • 風俗営業許可の取り消されてから5年を経過しない者
  • 暴力団関係者など

これらが代表的な欠格事由です。他にも要件はたくさんありますので、許可取得を考えている方はご注意ください。

場所の要件とは

場所の要件は次の2点に注意してください。

  1. 風俗営業できない地域
  2. 保全対象施設

これらの要件は複雑に絡み合っているので、正確に理解しないとクリアできません。

❶風俗営業できない地域

各都道府県で、風俗営業できない地域が定められています。簡単に言えば、住宅街では風俗営業のお店を出すことはできません。

難しく言うと、各都道府県の条例や公安委員会告示等で風俗営業を制限される地域が、都市計画法の用途地域を用いて示されています。具体的には次のような用途地域です。

  • 第一種低層住居専用地域
  • 第二種低層住居専用地域
  • 第一種中高層住居専用地域
  • 第二種中高層住居専用地域
  • 第一種住居地域
  • 第二種住居地域
  • 準住居地域
  • 田園住居地域

原則として、このような地域では風俗営業はできません。
ただし、例外はありますので出店する地域の要件を確認してください。

❷保全対象施設

保全対象施設とは学校や保育所、病院などです。そういった施設の周りでは風俗営業はできません。

千葉県であれば、学校からは100m、病院からは70m離れてなければいけません。
ただし、商業地域であれば学校から70m、病院から50m離れてれば大丈夫なこともあります。

また、東京都は、銀座、新橋、歌舞伎町、道玄坂などの一部を保全対象施設の要件不要の地域としています。

このように、場所の要件はかなり複雑で、都道府県により様々です。必ず公安委員会または専門性の高い行政書士に確認してください。

設備の要件とは

設備の要件には次のようなものがあります。

  1. 客室の広さ
  2. 客室の内部が外から見えないこと
  3. 客室内に見通しを妨げるものを置かないこと
  4. いやらしい写真などを貼らないこと
  5. 客室に鍵を付けないこと
  6. 店舗内が暗すぎないこと
  7. 騒音や振動が外に漏れないこと

これらの要件は、地域により判断の基準や基準となる数値が変わります。

❶客室の広さ

客室の広さが、和室であれば9.5㎡以上、和室以外であれば16.5㎡以上でなければなりません。お客様が実際に使える広さですので、トイレや従業員用の場所、柱などは除いて計算します。

❷客室の内部が外から見えないこと

入口や窓から中が見えないようにします。カーテンやフィルムで対応します。

❸客室内に見通しを妨げるものを置かないこと

客室に100cm以上の物を置くことはできません。植物やソファの高さに気をつけましょう。

❹いやらしい写真などを貼らないこと

裸や下着、水着の写真などは避けましょう。

❺客室に鍵を付けないこと

客室に鍵を付けてはいけません。
ただし、客室から直接外に出られる扉には鍵を付けても大丈夫です。

❻店舗内が暗すぎないこと

店舗内の明るさが5ルクス以下になってはいけません。
また、調光機(スライダック)については、暗くしても5ルクス以下にならなければ設置しても問題ない場合があります。
ですが、確実に許可を受けたいのであれば、調光機(スライダック)は付けない方が良いでしょう。

❼騒音や振動が外に漏れないこと

お店の外に漏れる音が40デシベルとか50デシベル未満でなければなりません。この数値は用途地域や時間帯で変わります。

設備の要件も都道府県により様々ですので、公安委員会や専門性の高い行政書士に確認してください。

風俗営業許可の申請から取得までのプロセス

1号許可の要件を満たしていれば、次に許可申請を行います。
申請のおおまかな手順は次のとおりです。

  1. 書類作成
  2. 書類提出
  3. 実地検査
  4. 許可

なお、1号許可で営業するためには飲食店の営業許可も必要です。
もし、飲食店の食品営業許可を受けていない場合は❷書類提出の前に食品営業許可を受けるようにしましょう。

❶書類作成

申請書や図面を作成するほか、住民票や登記事項証明書などを取得します。
例として次のようなものが必要になります。

  • 営業許可申請書
  • 営業の方法を記載した書類
  • 営業所の使用権原を疎明する書類
  • 営業所の平面図
  • 営業所周辺の略図
  • 誓約書(破産していない、暴力行為を行わない、アルコール中毒でないなど)
  • 住民票
  • 登記事項証明書(法人の場合)
  • 管理者の顔写真

❷書類提出

申請先は営業所の所在地を管轄する公安委員会(警察)です。原則として、事前に予約してから警察署へ行きます。

提出時に書類をチェックされますので1時間程度かかることがあります。

❸実地検査

書類に不備がなければ、2〜3週間後に実地検査となります。時間は1時間程度です。
店舗内の明るさやポスター、設置物の高さなど、指摘されないよう再確認しましょう。

❹許可

実地検査で問題なければ許可となります。おおむねはじめの申請から2ヶ月後です。
警察署から電話がありますので、営業許可証をもらえる日を確認しましょう。

1号許可にかかる費用

風俗営業1号許可を受けるためには次の費用がかかります。

  1. 申請手数料
  2. 実費
  3. 行政書士報酬

一つづつ確認していきましょう。

❶申請手数料

風俗営業許可を受けるためには警察署に申請手数料を払わなければなりません。
1業種であれば24,000円です。

❷実費

申請書類に添付する証明書等の取得費用です。
個人の場合は1人分の住民票で済みますが、法人の場合は役員全員の住民票と法人の登記事項証明書が必要になります。
1,000円〜5,000円程度みておきましょう。

❸行政書士報酬

申請書類の作成や提出手続を行政書士に依頼する場合には報酬がかかります。
オフィスおおきでは、1号許可であれば165,000円(税込)〜です。他の業種については料金表のページをご確認ください。

申請は『風営ビジネスサポートサービス』で!

以上が風俗営業1号許可の要件、申請方法、費用になります。

このように風俗営業許可を受けるためには多くの手続きがかかります。
そこで、千葉県のナイトビジネスに強い『風営ビジネスサポートサービス』を活用してはいかがでしょうか?

  • 専門の行政書士が申請書類の作成や手続きを代行する
  • 申請書類の作成や手続きにかかる時間を大幅に削減する
  • 申請書類の内容や進捗状況を随時確認できる
  • 申請書類の保存や管理が簡単にできる
  • 警察等のやり取りを対応してくれる